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尿路結石になってみて分かったこと

尿路結石
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尿路結石は発症後もしばらくの間は痛みが続きます。

予防と回復のためには、毎日の水分補給を欠かさない一日1ℓの水分を補給できる飲料を準備するトイレに意識的にいくようにする。これらができているかどうか確認し、できていなければ実行してください。

なぜそう思うのか、効果はあったのかお伝えしていきます。

「尿路結石」で死ぬことはないが、痛みが本当に尋常でなく、疝痛を経験した後は少し調子が悪いと、「あの痛みがまた襲ってくるのでは」という恐怖をしばらくの間感じます。

なぜ結石ができてしまったのでしょうか。

実例をみてみましょう。

尿路結石の前兆

夜、寝ているといつもとは違う尿意と腹痛があり、目が覚めてしまう日が続いた。「寝ている間に膀胱におしっこが溜まってお腹が痛むのだろう」と本人は思っていた。そのため周りに相談はせず、放っておいた。日常生活は、起床・就寝は規則正しかったが、仕事は忙しく、午前中は3時間・午後は4時間、水分補給も排尿もしていない日が多かった。喫煙はしてるが飲酒はしていなかった。食事は野菜200g/日以上は食べるようにしていた。牛乳はあまり飲んでいなかった。カルシウムは不足する日があった。ビタミンはサプリメントで補っていた。動物性脂肪は週に2~3回くらい食べていた。運動は1日2~3時間を週5回行っていた。

尿路結石の発症

前兆があってから3か月ほどしてそれはやってきた。いつもより強い腹痛、徐々にそれは強くなり、やがて激痛となった。立って歩くことは難しく這いずって移動していた。「体がおかしい」と知った時には手遅れであった。その後、彼はEmergency servicesを要求し救急隊が到着するのを激痛の中待っていた。救急隊が到着し何とか歩いて外へ出ると突然の嘔吐が襲ってきた。救急隊員から「お酒飲んでますか?」とやや怪訝そうに聞かれた。痛みによる筋肉の過度な収縮により嘔吐したのか、アルコールは全く摂取はしていなかった。

医療機関ではX線撮影による診断が行われた。診断結果は「尿路結石」であった。対処療法として痛み止めが処方された。「あまり効果はないが処方するか?」「副作用で歩くときにふらふらするから気を付けて。」早く今の痛みが少しでも楽になればよいと考え処方してもらった。痛みはやや楽になったが、依然として続いていた。治療法は「水分を摂って自然排出」を選択した。歩行は困難であったが、壁などを支えにすれば移動可能であった。

自宅へ到着後も痛みは続いていた。小刻みにジャンプすると少し楽になるが痛みは続いていた。結石の排出が必要であったが、自然排出という選択しかなかった。必然、水分を普段よりも多くとることを試みるが飲めない。普段から水分は補給していなかったため、いざ水やお茶を買って飲もうとするが規定量(2ℓ/日)まで飲めなかった。相談し試行錯誤した結果、炭酸水なら飲めることが分かった。そこで炭酸水を1か月分購入し、毎日規定量を摂取してみた。結石の種類が分からなかったが、食生活からカルシウム結石の可能性が高いと自己にて判断した。摂取食品を制限し、カルシウムを意識的に摂るようにした。炭酸水にはレモン汁を加えて飲みやすくした。仕事中は1時間に100~150mlの水分摂取をし、2時間に1回、排尿感がなくてもトイレに行った。喫煙はやめなかった。

回復

水分補給を続け1か月が過ぎると、鈍痛は残っているが日常生活に支障をきたすほどではなかった。X線撮影では結石が小さくなっているのが確認された。3か月ほどで痛みはほぼなくなった。その頃にほうれん草を食べた所、しばらくして鈍痛が起こったので、それ以降シュウ酸塩が多いと言われている食品は食べなくなった。医療機関のX線撮影では結石が腎臓に数個あるが尿管には結石はないことが確認された。発症から半年ほど経つと水分補給が不十分になる日が多くなっていった。そして再び鈍痛が起こるようになり、水分補給を意識するようになった。専門機関にて超音波検査をすると尿路結石が確認された。サイズは小さいためすぐに排出されるとのことであった。しばらくは腰部に違和感を感じることがあった。そのたびに「ああ、またあの痛みがくるのか」と不安になった。

水分補給、排尿、食事の選択的摂取をスケジュールし、実行した。1年が経過すると痛みは完全になくなっていた。不安は減少したが、腰部に痛みがあると(筋肉疲労によるものでも)不安は一時的に強くなった。2年・3年・・・5年と経過したが、専門機関の超音波検査では腎臓に小さな結石がある状態が確認されている。数日の不摂生が続くと血尿が確認されるようになった。血尿はスケジュールを守ることで解消された。たまに腰部痛が発生するが原因は調査していない。強い痛みの発現と継続は起きていない。

伝えたいこと

普段の水分摂取量を意識し、尿量を増やし結石が生成・拡大しにくい体内環境をつくることが予防・回復に大切な要因の一つと考えます。

尿路結石は腎臓にダメージを与える病気です。冒頭にある通り、尿路結石で死ぬことはありませんが、もしかしたら腎臓の機能低下が、全く健康な状態に比べると早くなるかもしれません。

急に生活様式を変えたり、飲食物の摂取量を変えることは難しかったです。その中でできることを考えるために、他者に相談し知恵を借りることが有効な方法のひとつとなりました。体外衝撃波結石破砕術などの医療介入による結石の除去という方法もありますが、基本的には自然排出を選択すると思います。疝痛が発生してからでは痛みに耐える日が長くなり、苦痛の日々が続きます。職場や家庭にも迷惑が掛かってしまいます。

体に異変があれば、普段とは違う痛みがあれば、自己判断せずまずは周りの人に相談し、解決しなければ専門機関に相談する方が良いと考えます。しかし、実際に経験しなければ専門機関に相談する、という行動までするのは難しいとも思います。インターネットに情報はありますが、必ずしも自分の欲しい情報が手に入るとは限りません。この記事が尿路結石で苦しんでいる方の一助になればいいなと思います。あの苦しみはなった人でしか共有できませんから。

健康な方もそうでない方も、普段の水分摂取量は能動的にコントロールし、不足のないようにすることをおすすめします。


 

尿路結石の基礎知識については当サイトの尿路結石症の話が参考になれば嬉しいです。


外部リンク:

尿路結石症 について

一般社団法人 日本内分泌学会さんのサイト

名古屋大学大学院医学系研究科 泌尿器化学教室さんのサイト

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